2023年7月29日土曜日

必死のメクラマシ

 

 


AERAdot.を見ていたら

ススキノ首チョンパ事件の被害者の実名がようやく公表されていて

「北海道恵庭市の会社員、浦仁志さん(62)」

とあった

 

少しずつニュースに載りつつある情報では

この人物が

加害者の「札幌市厚別区の職業不詳、田村瑠奈容疑者(29)」に対し

不同意性交

を行なったともされるので

殺されて斬首されたという点では被害者でも

そこに至るまでの行為においては

むしろ加害者ともいえることになりそうなので

「北海道恵庭市の会社員、浦仁志さん(62)」の実名が

あちこちのニュースに載るようになってくると

「北海道恵庭市の会社員、浦仁志さん(62)」という実名さんも

なかなかムズガユイところがあるというものだろう

 

どうかね?

「北海道恵庭市の会社員、浦仁志さん(62)」さん?

 

元検事の落合洋司弁護士によれば

「死体領得という罪名」が逮捕の際に使われるのは

なかなか珍しいそうで

刑法の学習者や研究者などには

注目しておくべき事件だということになる

 

殺人を犯すと

ふつうなら死体はすぐに遠ざけたい

自分から離れたところに処分してしまいたい

と思うのがふつうだそうだが

今回の場合は

「切断した首を我が物にして、保管していた」のであり

「自宅内のしかるべき場所に置いていた」わけで

よく我慢できたものだな

となる

 

ホラー映画や

出来のよくないサスペンス映画などでは

殺した死体の一部を

ビニールに入れて冷蔵庫に置いてあったりするシーンは

けっこう見るが

それを地で行っているのだから

田村瑠奈容疑者(29)のみならず

父で精神科医の修容疑者(59)も

母の浩子容疑者(60)も

けっこうホラー映画やB級サスペンス映画に

親しんでいたのかもしれない

映画好きな人たちならば

この一家

ぜったいにメアリー・ハロン監督の『アメリカン・サイコ』(2000)

見てるはずだよな

と思ってしまうだろう

まだ若かったクリスチャン・ベールが

どんどんと殺人狂の血が昂じていく男を演じた映画だ

 

不同意性交

されてしまった愛娘の復讐を

一家で行なった

と粗い理解をしてしまってもいいのかもしれないこの事件は

わたしには

小津安二郎『晩春』の

じつはかなり異常な精神状態の紀子を

思い出させる

 

 「あたし、このまま、お父さんといたいの。

  どこへも行きたくないの。

  お父さんと、こうしていっしょにいるだけでいいの。

  それだけで、あたし、楽しいの。

  お嫁に行っても、これ以上の楽しさはないと思う。

  このままでいいの。

  お父さん、奥さんお貰いになったっていいのよ。

  やっぱり、あたし、お父さんのそばに居たいの。

  お父さんが好きなの。

  お父さんとこうしていることが、あたし、いちばん幸せなの。

  ね、おとうさん、このままにさせといて」

 

父に

こう言う

紀子である

 

今回のススキノ首チョンパ事件の

田村瑠奈容疑者+修容疑者+浩子容疑者のトリオは

一家に「母」が存在しているから

もちろん『晩春』とは根本的に異なっているものの

かれら三人トリオにとって

このトリオ自体が

紀子が愛した「お父さん」の位置にあったのではないか

この三人トリオが壊されたくなかったのではないか

 

そんなことも思ってしまう

 

だとすれば

「北海道恵庭市の会社員、浦仁志さん(62)」が

田村瑠奈容疑者に

不同意性交をしかけなくても

いつかは

どこかでハイ!斬首!

となったかもしれない

 

王国の崩れる危機にあたっては

ひとは平気で

思い切った行動に出るものだからである

 

それにしても

木原誠二官房副長官の妻が犯したと推測される殺人の

揉み消しのためのスピンとして

ススキノ首チョンパ事件がフルにマスコミによって利用されているのは

忘れてはいけない

 

国民がバカだとわかっているこの国の政府は

朝三暮四とばかりに

テレビや主要新聞などのスペース最大に

ススキノ首チョンパ事件をチラチラ見せ続けることで

木原誠二官房副長官の妻が犯したと推測される殺人のほうへと

国民の関心が向いてしまわないように

必死のメクラマシをし続けている





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