今年のホームレス・ファッションの写真が
SNSに流れてきた
ふううん。
ゼレンスキー・ファッションや
ガザ爆死子供頭蓋骨吹き飛び血だらけファッションなどは
2023年の秋冬ファッションには
やっぱり
間に合わなかったのネ
と思いながら
ちょっと
見つめてしまう
SNS上では
ついにファッションもここまで来た
などと
トレンドについての無知をさらけ出したコメントを
書いてしまったりしている人もいるが
ホームレスふうファッションは
遅くとも2017年頃にはネット上で目につくようになっていたの
いまさら驚いているようでは
5年以上の時代遅れをさらけ出していることになる
https://www.refinery29.com/en-
2019年の中国ネットでは
仙人ふうのホームレスファッションが街に出現しているのも
取り上げられていた
https://gori.me/humor/funny-
基本的に
ファッションで提示される新デザイン製品は馬鹿らしいまでに高価
それが
低価格どころか
値のつかない使いまわし衣類をどうにかこうにか纏って凌ぐ
本物のホームレスのファッションに触手をのばすという
超対極どうしの接触の風景が
展開されているシーンだということに
いちおうは
なる
ファッション業界に関わる気の微塵もない者としての
楽しみ方の勘どころとしては
本来
価格破壊にこそ意義のあるホームレスのファッションが
高値取引のファンション業界に上っ面だけ
取り込まれて
あるいは
取り込まれそうになって
高額商品としての価値を付加されてしまうという
虚栄の市そのものの光景が醸し出す
皮肉
というか
苦み
というか
アイロニーそのものの現前を
ちょっと見てみる
というのが
ある
これって
ようするに
日本の
あの
超あざとい
侘び寂び文化だよなあ
と
思う
天和元年秋、1681年
深川隠棲の頃
門人李下が庭に植えてくれた芭蕉の木の葉を
台風の風雨が激しく翻弄し
茅舎こと
雨漏りのするわび住まいのボロ屋で
杜甫や蘇東坡の侘びの生活や詩境をしのびながら
38歳の松尾芭蕉は
このように
詞書きし
また
発句を詠んだ
老杜、茅舎、波風の歌あり。
波翁ふたたび此の句を侘びて、屋漏の句作る。
其世の雨をばせをの葉にききて、独寝の草の戸。
芭蕉野分して盥に雨をきく夜哉
この時
いわばホームレス的な
貧しい生活境涯に芭蕉はあって
台風の風雨に苛まれる植物の芭蕉の葉の音や
家の中に屋根から漏れてくる雨水は
ファッションどころでない
正真正銘の生活実態だった
誰に見せるための演出でもなければ
誰も見ていてくれない
孤独な
孤絶した生活実態だった
これを彼が
詞書きや発句として書き残し
弟子たちに広まって
残っていく過程で
恥も外聞のない
文化
などと呼ばれてしまったりする
軽佻浮薄なファッション擬態に堕していってしまう
ああ!
日本文化なるものとは
大昔から
ちょっとした驚かしの
お遊びの
ホームレス・ファッションものまねに過ぎなかった!
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