2014年10月22日水曜日

むかしキレイな恋人に




困ったふりや
さびしいふりを
してみたり
するが
どうにも
こにも
困っていないし
さびしくも
ない

あゝ
なんという
ことも
なく
なく
軽井沢

ひとりぼっちで
来ているが
そろそろ
秋も
晩秋で

むかし
キレイな恋人に
なりかけていた
恋人未満が
首を吊ってた林が
あそこ

そよ風ぐらいは
吹いていた
よな
いなかった
よな
彼女まったく
揺れもせず
しっかり
下がっていた
あそこ

発見したのは
彼女の妹
もっとキレイな
稀な子で
ほら
はやく来て
来て
来て
と
わたしを引いて
このあたり
まで

そよ風ぐらいは
吹いていた
よな
いなかった
よな
彼女まったく
揺れもせず
しっかり
下がっていた
あそこ

あゝこれで
もうじゃまな
姉は
いないわと
大手を振って
わたしたち
どこへも行ける
愛されて
愛せるんだわと
よろこんで
ここで
わたしに抱きついた
彼女の妹
稀な美女

ひとりぼっちで
軽井沢
来て
歩いてる
ひさしぶり
このあたりまで
近づけば
しっかり
下がっていた
あそこ
彼女のすがたも
懐かしい

もう少しすれば
あの時の
彼女の
キレイな妹も
もっとキレイな
稀な子も
列車で着くはず
今晩は
ふたりでゆっくり
とるディナー

あのあとで
すぐ結婚をした
わたしたち
仲むつまじく
過ぎてきて
はやくも十年
十数年
とかくこの世は
首を吊る
だれかがあって
しあわせに
なるだれかいる
世のさだめ

困ったふりや
さびしいふりを
してみたり
するが
どうにも
こにも
困っていないし
さびしくも
ない

あゝ
なんという
ことも
なく
なく
軽井沢

ひとりぼっちで
あゝ
たのし
すぐ妻も来る
あゝ
うれし




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