まぁ
ふつうの人の感覚で言えば
世界中
どこもかしこも
乱世
である
日本は平和だ
などと
よく言われるが
大昔から
この国の得意科目は乱世であった
「古事記」を読んでごらんなさい
「日本書紀」なんかも酷いことこの上ない
ヘンな人たちの百鬼夜行のような
「今昔物語集」や
「宇治拾遺物語」などは
まぁご愛嬌として
「保元物語」や
「平治物語」
もちろん「平家物語」などに来ると
乱世も乱世
日本のどこに平和がある?
と思いたくなる風景ばかりだが
「太平記」に至ると
さらに残虐非道の血みどろどろどろ
乱世
乱世で
また乱世
というのが
ながらく
ニッポンの歴史であり
これを掬うのが文芸でもあった
血がほとばしる
首が飛ぶ
にょろにょろにょろにょろ腸が出る
磔になる
火あぶりされる
そんなこんなの連続の
末の昭和の
安永蕗子のこの一首など
まぁ
さっぱりと潔く
余裕たっぷり愉しむ夕べ
以後のことみな乱世にて侍ればと言ひつつつひに愉しき日暮れ
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