2025年3月4日火曜日

玄関の結婚写真

 

 

 

深夜から朝方にかけて

住まいとしている高層ビルの地下に

ゴミを捨てに行くことが多い

 

帰ってきて玄関に入り

わきの棚に置いてあるものを

特に必要もなく

見まわす

 

もう16年も昔に自殺した悪友があったが

彼の七里ヶ浜の家に行った時

玄関正面に麗々しく結婚写真が掛けられてあった

未知の人も入って来る玄関正面に

こんな大きな結婚写真が飾ってあっては

よくない波動も受けてしまうかもしれないと

これを見ながら思わされた

 

まだ三歳ぐらいだった息子に

毎日ポテトチップスをひと袋与えるというので

からだによくないのではないかと言うと

こうしておけば静かでいてくれるからと答えた

夫婦仲は悪化していたようで

妻の愛人になってやってくれと真顔で頼まれた

息子が生まれる時

家で破水が始まったというのに

夫である彼は論文執筆で動こうともせず

奥さんは自分で救急車を呼んで

ひとりで病院へ運んでもらったと言い

そのことは絶対に許せないとくり返した

 

じぶんの家の玄関を見たり

他のひとの家の玄関を見るたび

あの悪友の玄関の結婚写真を思い出してしまう

 

毎日先祖への感謝礼拝をする時に

じぶんや先祖に関わりのあった

他の諸霊への礼拝も行う

その際に何人かについては名前を唱えて

彼らが生かされたことについての感謝礼拝を

天照大御神に捧げる

 

死んだ悪友についても最近

感謝礼拝のひとりに加えるようになった

彼を生かしていただいてありがとうございます

と天照大御神に感謝礼拝をする

 

名前をあげて礼拝する人数も七人に上るようになり

朝からけっこう時間がかかるようになった

火を点けて灰に立てた線香が

五ミリから七ミリほど燃えてしまっている

総体としてまず「その他もろもろの霊の方々」と

先に礼拝もしているので

時間のない時などは

個別に名を唱えて礼拝する必要もないのだが

ちょっとでも余裕のある時は

いちいち名を唱えてひとりひとりについて

彼らの生存したことについて

またこの世の現象界で不在となったことについて

彼らにかわって天照大御神に感謝をしていく

 

 



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