2018年9月4日火曜日

焦点の定めかた


  
すべては焦点の定めかたの問題

なにが焦点か

その定めかたが
問題かどうか
 さえも

ぼやけている
こちらには思えるぐらいが
いちばん
くっきりと見える
という
ひとたちも

あゝ!

なんと
なんと
いっぱい




いつもこんなところで厖大な時間を惑い続けなんだナ

 

「湿ってて
やんなっちゃうなァ…」

記してもいい

自然主義
口語
カジュアル
あわせた
モード

けれども

「湿度が高いというのも
これも
地球体験のうちで
物質的恍惚の
重要な条件だと思えば…」

などと
記すことにするのも
できるわけで

…いつも
いつも
こんなところで
厖大な時間を
惑い続けなんだナ
ことばとか
思念との
おつき合い
って

あ…
言表行為とか
言っておいても
いいんヨ
ちょっと小難しい系への
回路を
開いておこうというつもりなら

懐メロに
逸れていきたいなら
エクリチュール
とか
添えておいても
いいかも



Ima nihonngono bunntaitte




いま
にほんごの文体って
漢字
かな
使いわけ
行わけ
だけ
決まる

いま
あるべき
文体
到達
し得ているか
どうか
すべてが

内容
なんか
まったく
関係
なし


[変奏1]

日本語の文体って
漢字
かな
使い分け
行分け
だけ
決まる

あるべき
文体
到達
し得ているか
どうか
全てが

内容
なんか
全く
関係
無し


[変奏2]

いま
日本語の文体って
漢字
かな
使い分け
行分け
だけ
決まる

いま
あるべき
文体
到達
し得ているか
どうか
すべてが

内容
なんか
まったく
関係
なし



[変奏3]

いま
にほんごのぶんたいって
かんじ
かな
つかいわけ
ぎょうわけ
だけ
きまる

いま
あるべき
ぶんたい
とうたつ
しえているか
どうか
すべてが

ないよう
なんか
まったく
かんけい
なし


[変奏4]

いま日本語の文体って漢字とかなの使い分けと行分けだけで決まる

いまあるべき文体に到達し得ているかどうかのすべてが

内容なんかまったく関係なしに


[変奏5]

いま、日本語の文体って、漢字とかなの使い分けと行分けだけで決まる。
いまあるべき文体に、到達し得ているかどうかのすべてが。
内容なんか、まったく関係なしに。



[変奏6]

いま、日
語の文体っ
漢字とか
使
けと行
けだ
けで

まある
き文
体に到
達し
得ているかど
うか
のす
てが

容なん
かま
ったく関
係な


[変奏7]

い まにほ んごのぶ んたいっ て
か       んじ
      と
か な
  の
つか   いわ  け
 と
ぎょ     うわ   け
だ け
できま        る

い ま
あ るべ き
ぶ んた い
          に
と う た つ
しえ てい る か
ど うか
         の
す         べて     が

な    いよ   う
な  ん         か
ま   った    く
か   んけ    い
な                  し
        に




いつも大きく気流が流れているようでなければ



       よきものは一つにて足る高々と老木の桜咲き照れる庭
                                                                窪田章一郎


若いころは
たぶん
だれもが
どんどんモノを
身のまわりに集めようとし

ずいぶん世慣れてきてからも
いわば
惰性のようなぐあいに
モノ集めや
貯めこみは続き

けれども
じっとりとした感じで
気づきは来る

いくつかのモノに
たっぷりと指の腹を馴染ませ
知りつくし
使い切るには
ほかのモノに囲まれ過ぎていては
いけないのだ

ひとひとりの
所有の能力なんぞというものには
ほんとうに限界があって
器は
とっても
とっても
ちっちゃいのだ

棲みかの
棚の奥の隅々にあるものや
いくつかの押し入れのなかの
モノ
モノ
モノ
使いようのすべてまで
どんな瞬間も
カードにくっきり書き出せるようでなければ
正しい生活とは
いえない

モノと
モノとのあいだに
いつも
大きく気流が流れているようでなければ
正しく生きているとは
いえない



ヒトガタのなんとなしに集まって生きている異様なあたり



ひと…

そもそも

ひと
と呼ぶべきなのか

ひとびと
と呼んだほうがいいのか

というのがいいのか

まさか
民衆
ではあるまいだろうし

市民
だとか

国民
だとか

それらも
ね…

社会科の時間や
裏に本当はどんな悪企みがあるか
知れない
社会活動とかでは
ないのだし

社会
と呼んでみるのも
同じこと
だし

しかたなしに
世の中
と言ってみたり

憂き世
古めかしく
呼んでみたり

でも

やっぱり
いまだにわからないのだ

街や
都市を動かしている
ひと
ひと
ひと
ひと…
のうごめき

どう呼んだらいいのか

群れ
とまとめてしまいたくもなるが

群れている
と見えるわけでもなく

かといって
群れていないわけでもなく

思い込んできた以上に
わけのわからない
ヒトガタの
なんとなしに
集まって
生きている
異様なあたりを




2018年9月3日月曜日

銀座


商品と意匠の津波の
押し寄せ続ける岸辺の散策でも…とは思いながらも
もう砂にも岩にも触れ得ない足裏の
思えば あゝ、潮に濡れもしないで幾霜

街から街へと ことに繁華な波間の
過ぎゆく影たちの 笑みや衣装の瞬時瞬時も
どこまでも非我なるものながら 思いの
持ちようによっては これも みずからの秋さり衣

つかのまの 流行りのカフェに
背を投げ出し 宿命をも投げ出そうと
大通りを見はるかしての パン・オ・ショコラ

くわえて 満足いくほどの旨さに
舌を浸してはくれないコーヒーの 気取ったロゴと
あゝ、ふいの悲嘆、悲壮、来て 見上げれば 蒼空




2018年9月1日土曜日

むしろムネーモシュネーの効能ある贖物

 

ユートピアへの
夢の
やさしく
根絶され続けていく
気配

聖杯の灰
まだ散らされずに
在る稀な堂を守るのはどの鬼

はや
後を継ぐ青き宮
会え!
まだ色づき切らぬとはいえ
秋めく
国の暮れがたの哀哭
忘却の河のありとある葦に引っかかったまゝの
むしろムネーモシュネーの効能ある贖物