人生の真昼
意識の真昼
覚醒の真昼に
おあつらえ向きに暑い夏を
瞬間瞬間
ぼくは楽しんで
暑さに対しネガティブな形容ばかりを吐く
軟弱分子たちを避け
避け
さらに高く
深く
濃く
夏の子たらんとする
数日前には
炎天下
帽子もかぶらず
日傘もささずに
三時間も作業して
夕方には
腕も
顔も
ノコギリクワガタのように赤焼けし
今年の夏を
しっかり体に刻印した
おお!
なんという喜び!
大いなる真昼!
人間が
動物から超人への軌道の中間地点に立って
夕方にむかう道を
最高の希望として祝う時だ!
夕方にむかう道は
新しい朝への道
没落しゆく者も
そのときには自分を
むこうへ超えていく者として祝うだろう
認識の太陽も南中して
没落しゆく者の
真昼の太陽となるだろう
神はみんな死んだ!
さあ、言おうではないか!
超人万歳、と!
いつか
大いなる真昼に
これを
ぼくたちの最後の意志としよう!
ツァラトゥストラは
こう語った*
*フリードリヒ・ニーチェ 『ツァラトゥストラ』、第1部、「プレゼントをする徳について」
0 件のコメント:
コメントを投稿