近くにいる人が
むこうを向いていたりすると
ときどき
じっと見つめてしまう
さっぱりと晴れた日など
あたまや
肩の輪郭がはっきりとして
この世での
その人の今の居場所が
くっきりと囲われている
たった一ミリでも
その輪郭線からはずれると
もう
その人の領分ではない
世界はこんなに広いのに
輪郭の一ミリ外には
その人はおらず
輪郭の中に
閉じ込められている
にりにり
にりにり
にじにじ
にじにじ
いのちと存在の
秘密
みたいなものを
―大げさに言えばだが
えぐり出そうとしながら
その輪郭を
見つめる
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