気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
おおかた
染井吉野の桜も散ってしまったから
というのではないけれども
さくら花ちらぬ梢に風ふれててる日もかをる志賀のやまごえ*
と
定家の歌を思い出してみると
ちらぬ
という否定を以て
桜の花の
今あるさま
を
意識につよく映し出してくる悪戯っぽさに
ことば遣いの
あゝ なんという若々しさ…
と楽しんでしまう
そうして
“てる日もかをる”
来るのだ!
志賀のやまごえ
まで
行ってしまうのだ!
*藤原定家「花月百首」中「花五十首」より。
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