世界はきみのまわりで大きくて
ゆたか過ぎて
ものにも
色にも
音にも
湿気にも
ついでに埃にも
虫にも
あふれているので
朝起きたときからもう
きみのあたまはいそがしくて
てんてこまいだ
それらを見たり
聞いたり
さわったり
払いのけたり
また抓み直してみたり
きみのからだもいそがしくて
てんてこまいだ
毎日
ただそんなことだけで
どんどん過ぎていってしまっても
いい
そんなふうに
きみが飽きずに過ごしていけるように
地球はつくられたのだから
きみのまわりで大きくて
ゆたか過ぎて
きみをてんてこまいさせ続けて
きみを自失させてしまうようにと
世界は
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