2025年6月25日水曜日

The Fallen Idol

 

 

 

先週は

またひとり

アイドルがふいに失墜し

おやおや

 

それも

長丁場をアイドルしてきた

年季の入ったアイドルだったので

おやおや

 

たぶん昔もそうだったのだろうが

とりわけ昨今のアイドルは

大企業の商品広告用の生体ロボットであり

さらには

世論誘導用の政府ロボットなので

長年テレビや広告の全面に出されていた者が

ふいに失墜させられるというのは

ここぞという大がかりな世論誘導用の

最後の花火と推測される

 

ひとりのアイドルを失墜させてまで

覆い隠すような陰謀は

はて

あったかな?

とあれこれ情報を探ると

日本政府が

「緊急事態条項」を

「国会機能維持条項」に名称変更していたことの隠蔽かも

と見えてくる

『緊急事態条項』の問題点が日本国民に知れ渡ってきたので

自民党、日本維新の会、国民民主党、公明党などが

『国会機能維持条項』と言い始めていたものだ

 

令和7313日に作成された衆議院憲法審査会の資料では

はっきり「緊急事態条項(国会機能維持)」とタイトルが付けられており

名称が併記されていることが確認できる

しかも「国会機能維持」として

「いかなる場合でも国会の立法機能・行政監視機能を維持すべき」

と記述がある一方

「広義の緊急事態条項」と小さく添えられてもいる

 

メディアでほとんど報道されず

一般の国民にはほとんど知られないまま

政府内で制度設計が進み

資料の形式すら完成に近づいていて

国民の知らないうちに

統治機構の構造そのものを変える議論が進んでいた

といえる

 

この改正の目的は

緊急時に国会機能を維持することにあるが

これは既存議員の権力強化と

国民の自由抑制の手段ともなりうる

「議員の任期延長」や「立法機関の一部凍結」がそれで

国民の代表機能が停止されることを意味する

 

参院選をひかえて

こうした問題への注視も強まるので

意識をずらすための一撃だったか?とも

思われないではない

 

緊急事態条項は

ヒトラーがうまく利用したといわれる

国が国民の権利を全停止することができ

口座凍結、財産没収、行動制約、言論弾圧はもちろん

通信は全部検閲されるし

今の時代ならば

アニメも映画も音楽も

政府宣伝用のものしか許されなくなる

 

それにしても

名前を変えるのが好きな時代だ

 「ビッグモーター」WECARS

 「ジャニーズ事務所」SMILE-UP.

「緊急事態条項」「国会機能維持条項」

と来た

 

ちなみに

アイドル失墜といえば

『落ちた偶像』(The Fallen Idol, 1948)という

グレアム・グリーンGraham Greene自身が脚本を書いた映画があった

『第三の男』(The Third Man, 1949)を撮った

キャロル・リードCarol Reedの映画で

けっこう倫理観に迫ってくる芯があって楽しめた記憶がある

キャロル・リードの最後の作品は

ミア・ファローMia Farrowが素敵だった

『フォロー・ミー』(Follow Me!/The Public Eye,1972)だったが

ずいぶん『第三の男』とは違う雰囲気に達したなと思いつつ

男がひとりの女を心で追っていくところなど

いくつかのテーマを引きずり続けていた監督でもあった

 

ちなみに

ちなみに

「アイドル」というと

発音のおなじidolidle

高校の単語テストで

ちょっと苦労して勉強したのを思い出させられる

Idle

「暇な」「仕事をしていない」

「なまけている」

「つまらない」「役に立たない」「むだな」「なんにもならない」

といった意味の形容詞で

idlerとかidlestといった比較級や最上級もある

 

動詞まであって

「怠けて過ごす」「ぶらぶら過ごす」などから

「エンジンがアイドリングする」「から回りする」

などまであって

高校の単語テストの時には

動詞のほうの意味までは

覚えさせられなかった気がするが

いま見直すと

なんだか

わたしにはぴったりの意味の並ぶ単語に思える

idolのほうの「アイドル」にはなんの縁もなかった人生だが

idleのほうの「アイドル」は

これぞわがアイデンティティそのもの

という親しみが湧く

 

idle hoursってのは

「アイドルの時間」じゃないからな!

「暇な時間」だからな!

などと

高校時代の英語の北條鎮夫先生はおっしゃっていたが

うらなりみたいな青白いひょろひょろの体型で

英語教師のくせに

白墨でスーツが汚れないようにと

いつも白衣を着ていたので

なにを発音なさっても

なにをおっしゃっても

まるで迫力がなかった

われら悪ガキ学生どもは

「鎮夫」というお名前を

いつも「チンオ」「チンオ」と呼び慣わしていて

先生が教室に見える時には

「おい、チンオが来るぞ!」

とわさわさしたものだった

 

ちなみに

ちなみに

ちなみに

今回めでたく失墜した

TOKIOの国分太一は

これまでの「アイドルの時間」から

ようやく

「暇な時間」へと

移行できることであろう

 

ちょうど50歳だというが

人間五十年

という言葉もあるぐらいだから

考えようによっては

いい

のではないか

 

有名な話だが

織田信長のことを書いた『信長公記』には

桶狭間の戦いに出る際の記述に

こうある

 

此時、信長敦盛の舞を遊ばし候。

人間五十年

下天の内をくらぶれば

夢幻のごとくなり。

一度(ひとたび)生を得て滅せぬ者のあるべきか

と候て

螺(ほら)ふけ

具足よこせと仰せられ

御物具(おんもののぐ)召され

たちながら御食(みけ)をまいり

御甲(おんかぶと)めし候ひて

御出陣なさる。

 

この時

信長が舞ったのは

幸若舞のほうの「敦盛」であって

能の「敦盛」ではないので

ご注意

 





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