2021年10月14日木曜日

よみ人知らずさん

 

 

古今集で

ちょっと見落としがちになる

秋の歌があって

 

みどりなるひとつ草とぞ

春は見し

秋はいろいろの

花にぞ

ありける

 

というのだけど

これは

ちょっとした

小さな気づきを歌っていて

そのまま

現代にも通じる気づきで

なんだか

近い感じがして

いいなあ

感じる

 

みどり色した

おんなじ草だと

春には見えていたけれど

秋には

いろいろな

べつの花になったんだよ

 

といった意味で

水中花が秋という水に落されて

ぽわっと開き

ようやく

違う種類の花々でした

違う種類の草でした

わかるわけ

 

おもしろいところを

衝いているなあ

作者はだれ?

と見ると

よみ人知らずさん

でした




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