あちこちで
「めっちゃ~」とか
「めちゃ~」いう言葉が
耳に入る
形容詞を飾っている場合が多いから
副詞なのだろう
「めちゃくちゃ」という言葉の
略されたところから
来たのか?
ひところ昔には
「超~」と言われていたり
それより昔には
「すごく~」とか
「すっごく~」とか
言われていて
品のあるお姉さまや奥さまなら
「とても~」と言っていたのが
昨今ではすっかり
「めっちゃ~」とか
「めちゃ~」に
占領され切った感じがある
コミックサイトの「めちゃコミック」となると
名詞を飾っているから
すでに形容詞としての用法も
獲得しているのか?
ことさら
きたない感じのする言葉
とまでは思わないが
若い世代のある種のひとたちだけの空間で
通用する
はしゃいだ雰囲気を出す略語を
その空間に属さない者や
属したくない者にまで
押しつけられてくるようで
めちゃ不快感がある
めっちゃムカつく
世代の違う人たちのことばづかいを
あれこれ
批難したくはないが
「めっちゃ~」とか
「めちゃ~」は
多用され過ぎると
日本語の花心がめちゃ侵蝕され
もう元には戻れなくなるような
激ヤバな気がする
そう
「ヤバい」という言葉も
「ウザい」という言葉も
Si je me souviens bien
(「ぼくの記憶が確かならば」:ランボー『地獄の季節』冒頭)
1980年代になって
急速にひろがった言葉だった
「ヤバい」は
「ヤベ」にすぐに略され
小中生が使っているのを聞くたびに
小学生の頃の友だちのひとりの
矢部くんのことを思い出した
矢部くんは片側の目の下にちょっと線があって
中高年にはよく見られる雰囲気が
小学生のくせにあって
なんとなくジャン・ギャバンしていた
「ウザい」は
ひろまり出した頃
埼玉のど田舎の土着語だという説があって
どうりでナァ
きれいじゃない言葉だよナァ
などと
使いたくない派は言っていたが
その後は
埼玉のど田舎の土着語らしく
地道に日本語に寄生してべったりと定着し
今では
「ウザ」という
言い捨て感バッチシの
略語もある
「ダサい」や
それが音便化した「ダッせ」や
「ダッさ」や
「ダサ」なども
ひろまり出したのは
同じ頃だったか?
たぶん
CIAが企てた
日本語劣化計画の一環だったのではないか?
と今は思ったりする
「ヤバい」
「ウザい」
「ヤベ」
「ウザ」
「ダサい」
「ダッせ」
「ダッさ」
「ダサ」
「めっちゃ~」
「めちゃ~」
などと並べてみると
昭和末期から平成令和にかけての
なんともオウツクシく
ダッサい
めちゃ日本語史の一端が垣間見られる
世にしたがへば身くるし
したがはねば狂せるに似たり。
いづれのところをしめて、
いかなるわざをしてか、
しばしも此身をやどし、
たまゆらも、
こころをやすむべき。
『方丈記』
鴨長明が記した「世」には
言葉のことも
含まれていたか?
世にしたがへばめちゃ身くるしくしてウザ
したがはねばめちゃ狂せるに似てヤベ。
いづれのところをしめて、
めちゃいかなるわざをしてか、
めちゃしばしも此身をやどし、
めちゃたまゆらも、
こころをめちゃやすむべき。
『方丈記』
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