なんだかようやく

生まれた時が悪いのか　それとも俺が悪いのか

「昭和ブルース」

ときには詩人のように

本音のような

嘘っぱちを

感極まって書き散らし

朗読までして

わいわいと

飲み明かしたい

朝まで

死まで

しかし平成のニッポンです

しかし民主党下の東京です

詩人などいない

感情を

鋭くつよく美しく

鍛える人は

もう

いない

似たりよったり

ありきたり

おもしろみもない

ファミリーや

ひとり遊びに閉じ籠もり

小難しい本振りかざし

ぶつくさ何かにこだわって

タタミイワシの

詩人や作家

学者と来ては

もう論外

くだらねえや

なにもかも

タタミイワシでさえなくて

畳の端を見つめると

おや

清浄な畳の目

清々しくて

気持ちよい

いまどき得がたい

潔さ

禅の本さえみな捨てて

正坐も

結跏趺坐もせず

ただ坐り

ただ畳見る

なんだか

ようやく来ましたね

なんだか

ようやく来ましたよ