わたしは地面を持たない床
そして
その床の上に立つ
透明な心臓
心壁は空気のかすかな流れにさえ擦り切れ
宙にたえず透いた血を網のように上らせる
それら
血の網もわたし
女の長い裸の腕だけを床の下に置き
支えとしよう
生きている気分にごく稀にでも到達するために
血の網の先々に女を実らせ
鬼灯の実のように灯し
すべての女はわたしから生まれる
地面を持たない
床のわたしだから
女の長い裸の腕は男
わたしは床を男に支えさせ
どんな宇宙の風にも
震えさせない
血の網の先々の女たちの実り
鬼灯の実のように灯る
あれらは
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