春から夏へ
花を見つづけてすこやかに老いております
と誰にいうともなしに
蜂たちも蝶たちも蜜あつめに夢中
わたしはふいに幸福感に満たされてしまう
じぶんがなにかであるのを確認したいとか
たしかめたいとか
そんな子どもじみた欲求はもうなくて
だいじだと思った人たちの
骨のもろさも
いくつか見てきたから
春から夏へ
花を見つづけて
と誰にいうともなしに
世間むけの
つまらないおつき合いの言辞は削除し
蜂たちや蝶たちと蜜あつめに夢中
老いなんて
ないのさ
成長だってなかったように
どの時間も
どの場所でも
最高の蜜を
あつめていくつもり
これからも
いつまでも
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