遠き日は近き日
たそがれよ
ペン先のきしり
落ちる葉
芽のまゝ落ちた
可能性
未来
みずうみよ
こころの
まなこの中の
未知の
城
それを取りかこむ
みずうみよ
海をついに知ることなき
みずうみ
あおいカバーの
手帖
ふるさと
と
書かれた古い雑誌を
敷台に
ハーブを濃く煮出したポットを
置く
湿り気
窓ガラスは曇る
みずうみよ
遠き日は近き日
朝日を
歌うこと
稀なる
詩友
もう
早蝉の声か
いや…
ポットより蒸気の
漏れる音?
みずうみよ
失われたものばかり
心を充満させ
得られなかった
もの
ばかり
空に満ちる
ハーブ茶が
七色に染まり
まるで
骨を薄く剥いだような
やわらかい
ポリエチレン袋が
今日
とても
こころに
なじむ
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