夜ふかしして迎える闇よりも
すこし早めに覚めてしまった朝がたの寝室の薄闇のほうが
孤独とか孤絶とか
死とか
そんな言葉の奥の奥の意味に滲みているようで
居たたまれない
窓を開けて戸外の空気に網膜を晒せば
これから始まるものに気分は一瞬に染まり
寝室の薄闇を浸していた恐ろしいものたちを忘れ去るのだが
また明日もあさっても
朝がた
寝室の闇にあれらは滲みあがって
いまだに未知のまゝの
とほうもなく恐ろしいところへ
わたしも知らないわたしの内奥を連れ去っていこうと
いかにも静かに
すこし温みさえして
待ち続けるのだろうと思う
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