人はわたしを悲観的と呼ぶのかもしれないが
どうにもこうにも
愚か者がまわりに多過ぎて
わたしに関わりのあるある大学では
他人にまとめてもらった論文を
後輩に審査させて博士を取った男が
こんどこそと手ぐすね引いて学長になろうとしているが
その論文をまとめた別の男が
いよいよユスるべき時期が到来したと
手ぐすね引いている
わたしに関わりのある他の大学では
大学の事務をすべて突っぱね続けて
学生からの要求にも無回答だった別の男が
ついに授業を取り上げられて
おれはいい授業を続けてきたんだ
おれの教育方針では
事務も学生の要求も突っぱねるんだと
言い張りながら
おれから授業を取り上げるとはなにごとか
などと言い続けている
わたしに関わりのあるさらに他の大学では
一度も授業に出ていないのに
就職活動がうまくいって就職するから
単位をくれろ
人の人生の邪魔をするのかと
言ってくる学生たちがいて
まあそういうことですからヨロシクと
教員に頼みこんでくる就職課職員がいる
わたしに関わりのあるさらにさらに別の大学では
むこうの女子
こちらの女子
毎年あらたな女子たち
と手をつけ続けてきた名物教授が
ふいにある年から居なくなり
専任教職員以外の人たちの口から
ついに解雇されたことや
過去の行状がしずかにしずかに
しかしあからさまに
ひたひた波音を立てはじめる
人はわたしを悲観的と呼ぶのかもしれないが
どうにもこうにも
愚か者がまわりに多過ぎて
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