2014年5月1日木曜日

じぶんのからだこそが



感謝ということさえ
さまざまに演出されて利用されているから
この世ではみだりに感謝など
してはいけない
してはいけない

けれども
じぶんのからだにだけは感謝
もちろん脳もふくめて

ほんとうによくやってくれている
なんだかんだと
よく動きつづけてくれている
自我だとか社会だとか
そんなものからだには関係もないのに
よく働きつづけてくれている

たいそうな覚者でも
からだを去るときには涙が出るそうだ
魂とか悟りとか
知性やこころの深まりとか
そんなものになんの関係もないというのに
黙ってよく従いつづけてくれたと
からだにだけは全幅の感謝をするそうだ
からだに支配されてはいけないと
あんなにうるさく言いつづけてきたくせに
最期ともなるとなかなか離れがたくて
よくやってくれた
よく堪えてくれたと
涙があふれてくるそうだ
じぶんのからだこそが
ほんとうの神だったのだと
感謝
感謝
感謝いっぱいに
なるそうだ




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