梅雨もさかりになって
くもり空がつづいて
つづいて
おや、急に
晴れ間
じりじりと
ひどく暑くなることもあれば
また
うすら寒くもなり
うす着で居眠りなどしたら
からだを
こわしてしまったり
背や首すじに
しめり気を感じながら
いつのまにか
うっすら
汗をかいてしまっているのを
気にしながら
けれども
そんな肌の感覚のなかや
体内の
気持ちのよくない
たえまない変動のなかに
無数の過去の
梅雨時期の光景が
環境が
出来事が
あゝ、おそろしいほどに
たったのひとつも
損なわれないで
残っている
ぜんぶ
ぜんぶ
ぜんぶ…
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