すぐにも失われてしまうもの
そうでなくても
やがてはきっと消えてしまうものを
つくりたくなど
ない
ましてや
つくるひとだなどと
妄念に
じぶんから陥りたくはない
なにもつくらないひと
つくらなかったひと
たゞ
過ぎていくひと
過ぎ去っていくひと
それでいい
現象の世では
現象そのものになるのが
なにより
もっともいい
現象が
こむずかしく主張しようが
ぶつくさ語ろうが
それは
無数の現象のなかの
いっときの
埃
耳を持たぬ物たち
風たち
水流たちが
聴き惚れ
目をみはるようなことを
語れるのなら
造形できるのなら
それは
別格だろうが
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