駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2018年10月12日金曜日
夜のポストの真っ暗な穴のなかに
とおい山脈のふもとに住むひとから来ていた便りも
いつのまにか来なくなって
年に数度こちらからみじかい便りを送るばかりで
どうしましたか
どうかしたのでしょうか
とたずね過ぎるのもうつくしくないと思われて
なにもかわらないかのように
意図してかたちばかりのような深みのない挨拶文句をならべ
さっきもまた
霧雨のはじまりのようだった東京の
夜のポストの真っ暗な穴のなかに
投函してきたところ
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