家のなかには
ほんとうに
たくさん物がある
物持ちでもないのに
それでも
たくさん物がある
どれも
じぶんで木を削り
石を磨き
土を練ったものでなど
ない
ひとつひとつ
買ってきたもの
ばっかり
外の世界から
かき集め
ひっぱり込んできた物
ばっかり
思ってしまう時が
よく
あるのだ
わたしの家に
こんなふうにひっぱり込まれて
けっこう
いい加減に置かれて
この物たちは
どう感じているだろうか
と
そこそこ
しあわせに思って
くれたり
しているだろうか
と
ほかの人に買われていたら
もっと
ところを得て
物冥利に尽きる存在感を
満足させられて
はるかに
しあわせだったはずなのに
などと
悔やんでいないか
と
じぶんのまわりの
物たちさえ
しあわせにしてやれない
わたしのままでは
ないのか
と
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