2024年1月6日土曜日

戻ってくるのであってほしい

 

 

 

元日

たまたま

ヴィーガンのひとがネットにアップした

鶏の写真を見ていた

 

殺され

解体され

ばらばらにされて

食用になる主な部分以外が

大きなゴミ箱に捨てられている

 

もみじとも呼ばれる

たくさんの足のなかに

切り落とされた鶏の頭が混じり

目を開いている

 

目はカメラのレンズを見ている

 

死んでいるので

見ているはずはないが

目は見開かれており

視線がこちらに向いていると

感じられる

 

食べる動物を

このように殺し

解体し

ばらばらにしてしまうのを

生存の

生活の

豊かさの

平穏な生の

ベースに組み込んでいる人類は

あるとき急に

じぶんたちが同じようにされても

ひと言の文句も言えまい

 

ヴィーガンのひとは

そう考えて

写真をアップしているのだろうと

思った

 

わたしもそう思う

 

ただ

ヴィーガンのひとと

おそらく違うのは

もう一歩進んで

こんな人類だから

災害も

戦争も

不条理な被害も

すべて

受け入れるほかない

思っている点だ

 

イスラム国が

つぎつぎ首狩りをやって見せたとき

羊の斬首や

鶏の斬首を思い出して

つぶさに映像を見続けたものだが

ああ

これだな

人間があたりまえのこととして

動物たちに

やり続けているのは

どうしても

思えた

 

他の生物に対するふるまいや

自然に対するふるまいは

そのまま

避けようもなく

人類に戻ってくるだろう

 

戻ってくるので

あって

ほしい

 

そのまま

避けようもなく

 





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