2014年3月25日火曜日

遠い遠い大きなからだから



あんな中で
どうして生き残れたのか
そうしてまた
あんな安全なところで
どうしてひとりだけ
逝ってしまったか

からだだけが
わたしのいのちと思うかぎり
いつまでもほんとうのからだは
把握できない

ここに
このようにいるふしぎ
あそこに
あのようにはいない
ふしぎ

空も地もからだで
肉体の息の根を止めようとするものさえ
からだだと知るまで
わたしたちの学びは続く

伸び続けたすえの
枝の先の先
開いた花のめしべの先の
つやつやした
ネバネバ

わたしはそれに過ぎず
遠い遠い
ふかい大きなからだから
ほそく伸びてきたに過ぎないと
知るまで





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