2014年11月20日木曜日

話そうか 話さないでおこうか…




社会…のことを
話そうか
話さないでおこうか

とりあえずのしくみが
こんなふうに
あんなふうに
できて
つくられて
動いている渦のなかにだれもがいるが
そんなしくみは
じつはどうでもいいのだということについて
話そうか
話さないでおこうか…

いまあるしくみや
いまある階層や
秩序など
じつはどうでもいいのだということについて
話そうか
話さないでおこうか…

われわれはいつも
古代史のこまごまに
あるいは鳥瞰図に
戻ってすべてを考えるようにしよう
ひとつの国の興亡
たくさんの国々や民族の興亡
あれらをいつも
考えの基礎に置いておこう
いまあるしくみや
いまある階層や
秩序などについて
なにか思おうとする時は

いまあるものは
じつはすべて
即座に壊れてしまってもかまわない
破壊してもかまわない
階層の上にある者たちや
秩序維持に精を出す者たちを
そのままにしておく必要はまったくない
社会…について話すとは
そういうことを話すということだが
さて
話そうか
話さないでおこうか…

動いている渦のなかにだれもがいるが
そんなしくみは
じつはどうでもいいのだということについて
話そうか
話さないでおこうか…

人間は
未来の廃墟をつくるためにだけ
ひたすら大がかりな滅びを準備するためにだけ
アリのように
ハチのように
しくみをつくり続けるのだが
話そうか
話さないでおこうか…

人間の営為
などと
はなはだしい
蒙昧の自己礼賛に
社会…のことばは走ろうとするが
そんなことのすべてが
じつはどうでもいいのだということについて


 


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