とうの昔に
死んでしまっている友人たちの夢を
このひと月ほど
いろいろ見て
ふしぎとも思わず
朝
さっぱりと目覚め
ちょっと
はやめに起き過ぎたかなと
惜しいような気も
しながら
それにしても
今朝の夢に出てきたのは
忙しい仕事に追われて
胃ガンで死んでいった女性だったが
いちばん元気だった頃の様子で
すこし日焼けした感じの顔さえしていて
どこだろう
ずいぶん賑やかな夜の街で
外に並んだテーブルのひとつに着いて
むかしの話
習った先生の話
あの人ったらひどいのよ
こんな仕事やってたらおかしくなっちゃう
いつかうまく変わるといいんだけど
でもそろそろ決心しないと
など
など
など
飲んだり
食べたり
注文を追加したり
あゝ賑やかで楽しい夜
あゝ賑やかで楽しい店
あゝ賑やかでいい界隈
夢
とひとくちに
言うが
言い捨てもするが
軽んじるが
思い出すにつれ
この夢では
なんと
まァ
いろいろなことが細かく
精妙に
織られていたことだったか
脳の回路の
勝手な動きにせよ
ずいぶんと見事な連結と
掘り起こしと
編集の妙
朝食の準備をしながら
それにしても
楽しかったなァ
飲んだり
食べたり
注文を追加したり
あゝ賑やかで楽しい夜
あゝ賑やかで楽しい店
あゝ賑やかでいい界隈
彼女も
あっちで
なかなか元気なようだし
こっちはこっちで
こんなふうにやっているわけだし
と
つまらないわけでもない
こっち生活の
あたらしい一日を
また
始めようと
している
こっちはこっちで
たぶん
あっちはあっちで
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