しばらくは香りにより添って
ちからも使わず
遠くへ
また
近くへ経巡り
戻るかと思えば進み
渚の波の打ち寄せのように
透明なまゝで
かたちさえ
ひと時も定まらず
時には
花のように色ゆたかになり
しかし色を止めようとはぜず
うつろいを
むしろ我がものとし
しかし
うつろいにさえ
同化はせず
春なれば
しばらくは香りにより添って
ちからも使わず
遠くへ
また
近くへ
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