2015年10月23日金曜日

な ぼく

  
秋には飽きないが
秋を愛でるのにも飽きて
秋の詩でもないだろう人類の現在にあって
なんて思う秋
の眠り深まる夜もあって
秋なのになぜか真夏の浜辺
ぼくは若い肢体の女性になっていて「あたし」と
自称しようか「わたし」にしようか「わたくし」か
などと一瞬迷っているキラメキ
おー、きみは真夏の小麦色の肌の女神さ
おー、きみは
なんて言い寄る外国人の男に(っていっても自分自身が金髪だけど)
なんで日本語で主語を言おうとしているのか
わからない
わからない
不思議な秋の長夜の
夢の断片
おー、この頃自分が異性だったり動物だったり物だったり
この間なんか空気だったりする夢も見たけれど
おー、そんな時に偶然コンテンポラリィな社会で生きる悩みとか
記した誰かの詩を見ちゃって「アホか…」とか
思わされちゃったほど
秋するあたし
秋するわたし
秋するわたくし
ぼく



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