夢と識域下と現実とのあいだの土手の崩壊が続いている
甚だしくなってきている
眠りから覚めても
しばらくは自分が誰だかわからないことが多い
しかも起きても夢はまだまだ続き
起き上がる体の感触や
カーテンを開けて見える戸外の様子と重なりながら
いくつもの夢がまだ平行して進行していたりする
現実と(この世界の人たちによって)呼びならわされる此処が
夢や内部世界を含めたたくさんの世界構造のうちの
ひとつに過ぎないのがもうよくわかっている
それでも体があるから
肉体があるから
肉体を支えるための人間関係もあれば
従っておいたほうがいい考え方や習慣もあるから
此処のやり方をまだ大事にし
肉体の世話もしようとするのだが
正直なところ
もうそんなこともいいと
思っている
それほどに鮮やかな夢を次から次と見続け
しかも覚え続けている
かつて経験しなかったほどに
夢の土手が決壊して
現実と言いならわされている此処へ
洪水となって広がり続けている
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