結局、問題になるのは、
いかなる目的のために嘘がつかれるのか、
ということになろう。
ニーチェ 『アンチクリスト』
小さなもの
繊細なもの
かそけきもの
弱々しいもの
それらを書こうとするのさえ
容易ではない
むしろ
それらを書くことのほうが
困難かもしれない
すぐに
それらの側に立って
(というよりそういう装いをして)
小さなもの
繊細なもの
かそけきもの
弱々しいものを
慈しもう
守ろう
などといったポーズを
大向こうの倫理的判定者たちにむかって
組み立ててしまおうとするから
どれほど
深く
深く
言語表現と
それを組織する精神とは
巨大資本の被統治者(subject)たるべく
型染めされて切っているか
近代の人間とは
なんという
ニセモノの奇形児であることか
(ニーチェ 『アンチクリスト』)
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