着陸した旅客機が
韓国のムアン空港の外壁に激突し
爆発し
分解し
飛び散っていく
映像を
見ながら
ガリレオの相対性原理をふと思い出した
慣性系に対しては
等速で動いている座標系は
すべて等価
という
あれ
着陸時の航空機の速度は
だいたい250㎞ほどだという
地球は
はるかに高速で自転しているので
地球から離れて眺めれば
チェジュ航空7C2216便は
250㎞+地球自転速度
となっていただろう
地球は太陽のまわりを
さらに速い速度でまわっているので
太陽系から離れて眺めれば
チェジュ航空7C2216便は
250㎞+地球自転速度+太陽周囲公転速度
となっていただろう
太陽系は銀河の中心のまわりをさらに速くまわっているので
銀河系から離れて眺めれば
チェジュ航空7C2216便は
250㎞+地球自転速度+太陽周囲公転速度+銀河系公転速度
となっていただろう
どれだけの途方もない速度を
チェジュ航空7C2216便は出していたか
しかし
チェジュ航空7C2216便に激突された外壁も
地球自転速度+太陽周囲公転速度+銀河系公転速度で
走り去りつつはあったわけだ
あと
わずかに250㎞ほどを
外壁は
加速できなかった
地球自転速度や
太陽系公転速度や
銀河系公転速度と比べれば
とるに足らない
ほんのわずかの速度が出せなかった
というだけのこと
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