2025年1月1日水曜日

とるに足らないほんのわずかの速度


 

 

 

着陸した旅客機が

韓国のムアン空港の外壁に激突し

爆発し

分解し

飛び散っていく

映像を

見ながら

ガリレオの相対性原理をふと思い出した

 

慣性系に対しては

等速で動いている座標系は

すべて等価

という

あれ

 

着陸時の航空機の速度は

だいたい250㎞ほどだという

 

地球は

はるかに高速で自転しているので

地球から離れて眺めれば

チェジュ航空7C2216便は

250㎞+地球自転速度

となっていただろう

 

地球は太陽のまわりを

さらに速い速度でまわっているので

太陽系から離れて眺めれば

チェジュ航空7C2216便は

250㎞+地球自転速度+太陽周囲公転速度

となっていただろう

 

太陽系は銀河の中心のまわりをさらに速くまわっているので

銀河系から離れて眺めれば

チェジュ航空7C2216便は

250㎞+地球自転速度+太陽周囲公転速度+銀河系公転速度

となっていただろう

 

どれだけの途方もない速度を

チェジュ航空7C2216便は出していたか

 

しかし

チェジュ航空7C2216便に激突された外壁も

地球自転速度+太陽周囲公転速度+銀河系公転速度で

走り去りつつはあったわけだ

 

あと

わずかに250㎞ほどを

外壁は

加速できなかった

 

地球自転速度や

太陽系公転速度や

銀河系公転速度と比べれば

とるに足らない

ほんのわずかの速度が出せなかった

というだけのこと

 

 



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