寒の雨が
枯れた草々の隙に溜まっていて
寒々しそうに見えもする
しかし
見える景色への反応のしかたが
つまり思い込みが
心の中の景にそう見せている部分が多く
実際には
さほど寒いわけでもない
むしろ
寒そうな景色の中で
意外なほど暖かかったりする
寒々しそうに見えもする
景色をそのまま通俗一方に用いて
寒さを際立たせる表現として使ってしまえば
俗受けする詩なぞは
簡単にひとつ
またひとつ
と生産できるが
それは他ならぬ自分を裏切ること
季節ひとつ生きるにも
表わすにも
現実の温度や湿度
本当の体感について
自分を裏切ってはならぬ
俗に流れてはならぬ
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