モノを持ち過ぎないことしか
心と身をほんとうに守るすべは
ないかもしれない
思いさえ
気持ちさえ
モノに過ぎないのだし
いま持っているモノすべてが失われてもいいと
覚悟することしかないかもしれない
失われないすべは
ほかにはないかもしれない
ほんとうのじぶんはどれか
などと
問うことの愚かさ
これもちがう
あれもちがう
などと
わざわざ手放さなくてもよい
が
離れていく時には
そのまま
離れていくに任せればいい
ほかのありかたなど
ありえない
薄っぺらすぎる人たちがあんなにもしがみつく
イノチでさえ
離れていく
ほんとうのじぶんでなど
なかったから
ほんとうのじぶんでさえ
離れていく
ほんとうのじぶんでなど
なかったから
思いだったから
ことばだったから
イノチなどと呼んできたものは
根ぶかく根ぶかく
思いやことばに支配されていたむだな時間だったから
この世のイノチなど
この世のイノチなど
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