私の人生には幾つもの断層があって
家庭の次にべつの家庭
女たちの次にべつの女たち
仕事は十指に余る変化を次々としてきた
住居も各地を転々
こう経て来ながら
まだ生き伸びている意識は
ひとりの配偶者
ひとつの家庭
十年二十年と継続して眺め続ける子の顔
等などを
後生大事に意識に抱き続ける者たちを
どうしようもなく
どうしても
どうしようもなく
どうしても
異常と見る
どうしようもなく
どうしても
本当のことを
言わないで
わずかの時間であれ
そんな異常な人々と同席するのには
なかなかの演技力が要る
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