眠れないときには眠ろうとするわけだが
だれが眠れず
だれがだれを眠らせようとしているのだろう
そうして
そんな疑問を持ったりするのは
これはまた
だれなのだろう
夏の朝はどうしてもはやく目覚めてしまう
子どものときからそうで
7時ごろまで寝ていていい日でも
6時や5時にはもう起き出してしまって
ひとりで近所の草原に歩きに出たり
自転車に乗ってとなりの駅のほうまで線路沿いに走ったり
まだ自動車のほとんど通らない大通りのまん中で
大の字にしばらく寝転がってみたり
そうして
最後は
朝いちばんのお土産のように
ツユクサを数本折り取って持って帰り
壜に挿して
勉強机に飾ってみたりする
眠れないときには眠ろうとしながらも
たぶん
眠らないのがいちばん
朝がたの新鮮なツユクサが数本
きっと
待っていてくれているから
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