La profondeur me hante –
Je n’ose interroger mes pieds –
The depth is all my thought –
I dare not ask my feet –
Emily Dickinson
蒼空の、おゝ、かなしさ! 古い墓碑のような
厚い書を繙く早朝、まだ、鳥たちも啼かず
肌を冷やす図書室の奥で、茶皿も敷かず
小さな器に啜る茶の、湯気の、あな、はかな
緑滴る、なべて、過ぎし王国の数々に
揺れる白いどれす、桃色のりぼんの流れ
葉枝はいまも、厚い壁の外に早朝の微風に揺れ
鳥も風も、日々、幾度となく呼ぶというのに
来ないもの、いまだ、私の私たる刻印!
なにもかも過ぎ去ると、言い飽いた唇から
それでも洩れる、日々新たなる未知から
来るか来ないかと、喉に当てた、賭けの刃の雅音
虚し、燦爛たる豊饒の時時時、堆積を続ける
無機物と有機物の彩りの無限、眩暈くばかりのこの界
たゞ麗しく、惑いに来ただけだったと、悟る朝会
蒼空の、おゝ、かなしさ、…否、歓喜!、それを受ける!
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