前田普羅が
萍に膏雨底なく湛へけり
と
詠んでいる
膏雨
という言葉は
わたくしの日常つかいのことばにはなくて
はずかしい
農作物の恵みとなるような
よき雨に接しても
とっさには
思いに上らない
膏という字は
そうか
うるおすという意味だったか
だから膏薬なのか
と
理解し直してみる始末
そういえば
紅雨
などということばも
すぐには
思いつかない
春に花にそそぐ雨をいう
せっかくの
美しいことばなのに
桜や
山吹の降る雨に
紅雨
とつぶやいていいのか
牡丹に降る雨には
もう
季節はずれか
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