東京国立博物館できもの展をやっていて
めったに見られない
戦国時代頃からの名品がたくさん展示されている
ぼくのまわりには
きもの関係の人間がなぜか多かったので
きものには
これまでもけっこうつき合いがあり
今回もたいへんな展覧会だというので
やはり見に行っておこうとなり
見に行ってきた
めったにしないマスクを
館内では強いられて
マスクまで
ちゃんとしちゃって
でも
水色のきれいなマスクを
どこか
人目に立つところでやってみたかったので
してみちゃった
やっぱり
マスクは目立つ色あいやかたちのものに限る
楽しい
顔を覆って
別人になるという
マスクならではの効果が
ちょっと出てくる
展覧会には
ほんとうにきものがいっぱい並んでいたので
見ていくうちに
とても疲れた
柄や細工の細かいところを
つぎつぎ見続けていくというのは
ほんとうに疲れる
好きなら
いいんだろうけれどね
好きなら
そう
好きならね
ぼくは嫌いなんだ、じつは
きもの
大っ嫌い
布っていうものが
ほんとうに
大っ嫌い
プラスチックやビニールならば好きなんだけど
どうして
布っていうものに
これほどまでに
うんざりしてしまうのか
ちょうど
反吐が出るほど生理的に
向田邦子や小池昌代が嫌いなのに
よく似ている
ある種の
女性作家や詩人が
どうしようもないほど
嫌い
大っ嫌い
それとまったく同じ反応になるほど
布が嫌い
布が中心に居座ってくるきものが
大っ嫌い
ついに
言っちゃった
ずっと
黙って
堪えてきたけれど
ぼくは布が嫌い
きものが
大っ嫌い
ビニールにしてくれ
プラスチックにしてくれ
0 件のコメント:
コメントを投稿