英語の先生になった教え子は
本や映画がずいぶん好きで
よくLINEで伝えてきてくれるのは
次はこんな映画を見る
いまこんな本を読んでいて面白い
などと
たわいもないこと
昨日は
どこかで見つけたヴァカンスの写真を送ってきた
草原を流れる小川のほとりで
簡易ベッドに寝っ転がって
本を読んでいる人が写っている
一日じゅう
ただこうして
本を読んでいたいです
そう
書き添えて
あった
そんなふうに
一日じゅう
ただ寝転がって
本を読んでいるだけのことが
おゝ この世では
なんと難しく!
なんと希少な!
まれに機会にめぐまれて
本を持って
寝転がってみれば
こころに浮かぶ由無しごと
気にかかるあれこれ
書き留めておきたい思いつきやことば
まわりには誰もいないのに
ページの上の文字は目の表面をつるりと滑り
ついに網膜にも
脳にも
こころにも入ってこない始末
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