京都御苑の脇にある廬山寺は
紫式部の住まいがあったところという
もちろん
彼女の生きた頃とは
まったく佇まいは異なっている
考古学と文献史学から古代学を提唱した
角田文衛博士の記した
簡易な説明プレートを見ていたら
「名は香子(たかこ)と言ったらしい」とあって
それまで
ムラサキシキブ
ムラサキシキブ
と言い習わしてきただけの
怠惰な心に
ふいに蒼空が裂け
紫式部のイメージが
激変していくのを感じていた
香子(たかこ)だったのか・・・と
わたしは新鮮になった
つかまえたよ
と呟きさえしたが
それはやはり
香子(たかこ)に対して
だったかもしれない
名がわかれば
もう
こっちのもの
さ
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