陽の高いうちに出ようと
思ったのに
そう
もう夕暮れになってからでした
ほんのちょっとばかりの
散歩に出かけたのは
でも
あたたかくってねえ
ついこのあいだまでは
急に冷え込む時もあったのに
あたたかくってねえ
数十分も歩き続けたら
汗ばんできちゃいました
森のなかの
暗い小径を歩きながら
夏ジャケットを脱いで
まるめてバッグに入れました
暗い小径で
だれとも出会いませんでした
きっと
霊の何人かは
わきに立っていたり
おたがいにすり抜けあったり
したんだろうと思いますが
ゾッとなどしないし
いやな気持ちもしなかったので
霊たちも
晩春の夜のはじまりの
あったかさを
楽しんでいたんだと思います
なんやかや
やることが山積みになって
ちょっと歩いてこよう
なんて思っても
夕暮れになってしまうことが
ほんと
多くて多くて
やんなっちゃうな
とも思いますが
でもね
暗くなっていく森の小径は
いつも格別
これから
どんどんあったかくなっていく時期など
ほんとに格別
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