夜はふしぎなもの
暗さにいつも見とれてしまう
見入ってしまう
街にいると
どこも
真っ暗にはならなくて
目をこらせば
ものが見えるような
見えないような
あのあんばいのふしぎさに
しばらく
こころを奪われる
村や野や
山や海では
ほんとうに真っ暗に
真っ黒に
なることもあって
ふしぎを超えて
おそろしくなる
見つめていると
見つめては
いけないような気になって
おそろしくなる
こわくなる
ああ
ほんとうにこわかった
と
街に帰ると
言いたくなる
真っ暗な夜を
見たかい?
真っ黒な夜を
見たかい?
そう
ひとに言って
ちょっと
自慢してみたくなったりも
する
0 件のコメント:
コメントを投稿