秋!
をぼくはコトシも
ika!
と
呼んでみながら
電車の中で
うとうと
した
秋!
思い出すかぎり
もっとも味わい深かったのは
高校生の時の
高等学校の部活室から
もう日も暮れて
木々の間を
闇にまぎれて
何かに足を取られないように
注意しながら
帰っていく頃あいの
秋!
だった
文化祭の準備で
そんな遅くまで部活室にいて
そうして
夜陰にまぎれるように
帰っていく
秋!
だった
いつだったか
校内の暗闇のなかを
木々のなかを
何かに足を取られないように
注意しながら
枯葉をホツホツ踏んで
歩いて行く際
akiをひっくり返して
ikaなどと言ってみて
ああ!
ikaだなあ!
まったくikaだ!
ikaも深まったなあ!
などと
ひとりで発語し
ika!
ika!
ika!
言いながら
未来へ闇のなかを
未来への闇のなかを
ぐんぐん
歩いて行ったものだった
ika!
ika!
ika!
ika!
ika!
ika!
0 件のコメント:
コメントを投稿