2026年1月19日月曜日

沁みいられ

 

 

 

見えないひとが逝くようだ

ほのかな香りをのこし

雑踏に見えない湖などのこして

 

しずけさはふいに走り

なんにんも

虹をみたと思うひとがでた

過去にむけて

咲きひろがっていく花園があった

 

そうしてふかく

Adagiettoという言葉にみいられ

人称の軸はかたむいて

ひとりというのに

わたくしたちは と発語していた……

 

 

 

 

 

*詩誌『ヌーヴォー・フリッソン』 第65号(1997年7月)初出

Nouveau Frisson 65 juillet 1997

 




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