2013年5月2日木曜日

ないんだからね



  
壁に
ぴったりつけた鏡

きっと
橋になり
女の子がふたり生まれ
ガムを噛んで
分厚い本を
まいにち図書館で読みつづけ
記憶の
奥の奥の
とある日のそよ風に
ふたたび
吹かれ

すべては自分で選んでいるだけのこと

あれも
これも
大好きだったんでしょ?

きみ

見続けていくよ
ぼくは
壁などでなく
鏡でも
ないんだからね



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