書架でほかの本を探していたら
崩れ落ちてきてしまった一冊がたまたま
幸田文の『台所のおと』で
めくってみたら文体がすてきで面白そうで
だいぶ昔に読んだものの
いろいろと忘れてしまっていたので
一月に再読し始めたのだが
すぐにぜんぶの短編を読み終えるわけにもいかないので
机のわきに置いたままにしていたのだが
このあいだ会った人とたまたま幸田文の話になって
この作家をずいぶん褒めておいたら
さっきその人からメールが来て
一冊だけですが亡くなった母が持っていた本があったので
まずこれから読み出すことにしました
ごぞんじですか、『台所のおと』という本?
と書いてあったので
あゝ、また起こったな、偶然の一致
と新鮮だった
つい昨日のことだが
ミラノのスカラ座についての話にどっぷり触れ
ドキュメンタリー映画まで見てしまったが
その同じ夜おそくに
むかし買って読み終えていなかった
ルイ14世の教育係にして摂政であるマザランの
『政治家たちのための座右の書』を読み出していたら
これを2002年7月31日にパリのシャンゼリゼの
ヴァ―ジン・メガストアで4,34ユーロで買って
読み出した際に挟み込んでいた掌ほどの大きさの
音楽会のチラシが出てきたので見てみたら
マドレーヌ寺院でのモーツァルト『レクイエム』の
前宣伝のチラシでこれには覚えがあると気づき
どんな演奏だろうと細かく読んでみたら
ミラノ・スカラ座のフランチェスコ・ベッリが
パリに来て行う演奏だとあって
あゝ、また起こったな、偶然の一致
と新鮮だった
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