めったに行かないが
ひさしぶりに100円ショップに入ってみたら
BGMに浸された
若い歌手が
がちゃがちゃとうるさい演奏のなか
それでも
奇妙に弱々しい
感傷的な音をたびたび鳴らして
恋人だったか
理解しあっていたつもりだったか
たったひとりの誰かに語るかたちの歌を
歌い続けている
これが
何十年も前の
わたしがまだ若かった頃の
どこかの店で流れていたBGMと変わらないような
恋人だったか
理解しあっていたつもりだったか
たったひとりの誰かに語るかたちの歌そのもので
こういうポップス形式のなかに
若さの一定の型というのは
保存されていくのか
と
浸された
100円ショップの
なんという
恍惚!
なんという
永遠!
曲も歌も
店内の商品も
チープであればあるほど
わびしくあればあるほど
なんという
恍惚!
なんという
永遠!
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