咲いた梅を
たくさん
見て歩いているうちに
梅ではないよ
梅ではないよ
と
聞こえてきた
ようだった
梅と呼ばれるのを
梅たちは
望んでいないようだった
それからは
けっこう
たいへんだった
梅
と思わずに
見て
歩きまわり続ける
梅
梅
梅
と言いならわし
思いならわしてきたのを
梅
と思わないようにする
というのは
たいへん
でも
努力してみた
梅
と浮かんできても
言葉が
意識に引っかかり続けないように
すーっと
薄まっていくように
力が入らないようにする
うすい
透明な努力を
してみた
完全に
うまくいったとは思えないが
これまで
梅
と呼んできたものが
梅
じゃないように見える感じは
ちょっと
つかめてきた
梅
じゃないように見える感じを
ほわほわ
つかもうとしながら
見続け
歩きまわり続けた
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